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ちきゅう



227日目 「きれいになったね」

「すごくきれいになったね。」

これは、先日この島に遊びにきた先輩隊員がくれたお言葉。
何がって、この島が。

私たちより1年半ほど前にこの島で語学研修をした彼女たち。
当時はポイ捨てされるごみの量が、多かったのだと言う。

今だって全くないという訳では無いけれど、
私たちが来た頃に比べても、だいぶきれいになった。

別に私がきれいにしたわけではない。
だけど人々の意識が、変わりつつあることを感じる。
それが、すごくうれしい!

島を歩いていても、目にするゴミの量は、ずっと少なくなった。
ゴミ拾いをしていると、手伝ってくれる人が増えた。

この前の土曜日も昼間から、ゴミ捨て場近くのビーチを掃除する集団が。
暑いのによくがんばっている。
そんな彼らに、意地悪く聞いてみる。

「なんで掃除なんかしてるの?」
「そりゃきれいにしなくちゃでしょ!」

かなり嬉しい言葉に、まだ続ける。

「どうして?何のために?」
「そりゃこの島のためにさ!」

うーん・・・・・・・
これは感動するなー。
一気にテンションが上がる!

この島をきれいにするのは、あなたたちだよ。
自分たちの島は、自分たちの手できれいにしなくちゃ。
島がきれいになったら、気持ちが良いよね。うれしいよね。
日本人が掃除しているうちはダメだよ。

227日目 「きれいになったね」_f0204584_2302111.jpg

最近の高波で、港には一箇所にゴミが溜まっている。
それを一掃しようと、手押し車を持って港でお掃除。
いつものように誰も手伝ってはくれない。

港はみんなの目がある。
島民にとって、ごみを拾うのはカッコ悪い。
そんな姿を見られるわけにはいかないのだ。
この狭い社会では、他人の視線が何よりも脅威なのよね。

良いもーん。私1人でもできるから!

長いネットを使って海面のゴミも拾い、手押し車に山積みにしてゴミ捨て場に向かう途中、友だちに会う。
1人は友だちの旦那のイドリス、もう1人はボートのキャプテンのマリオ。

「杏子はいつもバラーバル(素晴らしい)だな」
「杏子があと二人いると良いね」(これは意味不明)

そして彼らは当たり前のように私の手押し車を手に取り、ゴミ捨て場まで運んでくれた。
途中の道すがらも、落ちているゴミを拾いながら。

こんなことが自然にできるようになったのが、すごい。
だって以前は、道に落ちているごみなんて、完全にスルーだったでしょ。
ゴミ拾いを手伝うなんてカッコ悪いし。

イドリスは、私が思うに、島一番の働き者(モルディブ人部門)の座を、学校の技術員のマレイと争う人。
(一番の働き者は、当然バングラディシュ人のみなさん)

彼はイタリア人の接待を中心に、釣り・工事・イベントのセッティングをしたり、船を出したりと、本当に休む暇もなくよく働く。
マリオは近隣の島を移動する唯一のボートの運転手なので、仕事が入ればいつだって船を出さなきゃいけない。
結構大変な仕事だよね。いつも寝坊しちゃうけど。

とにかくありがとう♪
助かったよ。

いつかこの島のみんなが、自分たちの手で進んでゴミ拾いが出来るようになると良い。
そもそもゴミを捨てなくなることが大切だけど。

まあとにかく、ちょっと幸せな気分になれた出来事だった。
こんな小さな「幸せ」が、私を元気付けてくれる。

「明日もがんばれるかな」って、そんな気になれるよ。
by skr201 | 2010-02-03 00:53
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モルディブでの島生活  +日本での日々の記録    -under the same SKY-

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