いたずら電話というものが時々かかって来る。
知り合いによる犯行(?)。
でたらめな番号を押してかけていると思われる犯行。
まあ色々あるのだけれども。
たいていの場合は無視してくればそのうちかかって来なくなるので、そんなに気にしない。
でも先日の電話はかなりしつこかった。
1回目の電話で"No. screening"という携帯電話の機能に番号を登録した。
そうすると着信時には画面に番号(もしくは名前)が表示されるだけで、音やバイブ等の反応はなくなる。
だから気が付かない。
画面を見れば着信があったことに気が付く。
夜中に何度も。
朝の6時前からも何度も。
あんまりにも続いてちょっと怖いので、同僚のマニック先生に相談してみた。
すると、「誰だか調べてみるよ」とのこと。
えっ!?そんな簡単に調べられるの?・・・
ケータイを手にし、なにやら操作している。
そしてその番号を入力して待つことほんの数秒。
すると、なんと「どこの島の誰」という、住所と名前が画面に表示されたのだ!
なんてこと!
個人情報が、だだ漏れではないですかっ!?
その名前には見覚えはない。
最初に電話に出たときの会話からして、この島の人。
向こうは私のことは知っているけれど、私は誰か知らない人。
ケータイのSIMカードを転用するのはよくあること。
だから登録されている人間と使っている人間が違うのだろう。
家に帰ってからも、まだいたずら電話は続く。
そこで大家さんである強面のバッパ(パパさん)に相談。
するとケータイ電話の操作が早いお嬢さんが、あっという間に電話してくれた。
「いたずらしないで!」と、キッパリと言ってくれた。ありがとう。
私よりも一回りは年下なのに、ほんと頼りになるわ・・・
するとその声から、ある人物が浮かび上がる。
さすが小さい島。
声を聞けば誰だかすぐに分かるのだ。
そして次の日。
例のマニック先生が「あの番号誰か分かったよ」と教えてくれた。
知り合いに番号を見せたら、ケータイの電話帳に登録してあった番号と一致したのだという。
そしてそれは、例の人物だった。
この学校の生徒の父親。
こんなことはよくある。
こんな小さな島だから、誰だって教え子の家族なのだ。
まあそれはいいとして。
電話番号を送信するとすぐに持ち主の分かるシステム。
個人情報に対する認識が、やっぱり日本とはだいぶ違うのね・・・なんて呆れていた。
でもよく考えてみたら、日本もちょっと前までは電話帳や町内会の名簿に、名前と電話番号がしっかりと掲載されていたよね。
なんだ、あんまり変わらないじゃん。
デジタルの時代になって、個人情報の保護が言われだしたのも最近のこと。
そんな情報を悪用した事件が多発し始めたのがきっかけだったかな。
とにかく!
「個人情報」なんて言う認識はないので、誰か1人にでも電話番号を教えると、翌日には島のほぼ全域に知れ渡っている。
それがこの、愛すべき小さな島なのだ。
ブランコに乗ってゆらゆらできる、こんなのどかな島ですが。
どこにだって悪い人はいるものです。
(注:このおじさまは内容といっさい関係ありません)