人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ちきゅう



「おまえうまそうだな」


宮西達也 作・絵 「おまえ うまそうだな」
「おまえうまそうだな」_f0204584_2314072.jpg

これ、私の大好きな絵本。

最近はどこの学校でも朝読書というのが流行っていて、週に1回15分くらい、子どもたちが静かに読書をする時間が設けられている。

お気に入りの本を家から持ってきても良し。
クラスや図書室の本を読んでも良し。
とにかく心を落ち着け、読書に集中するのだ。

そんな時間にたまに保護者の方々の有志のグループが、読み聞かせに来てくれる。
数年前のそんな読み聞かせの時間に、とあるお母さんが読んでくれた本。


肉食恐竜・ティラノサウルスが草食恐竜・アンキロサウルスの卵を見つけた。
その卵から生まれた赤ちゃんを見て、「おまえ、うまそうだな」とつぶやく(食べようとした)。

「そうか。ぼくのなまえ、『うまそう』っていうんだね」
「ぼくのなまえ しっているんだから おとうさんでしょ」

いつの間にか二人は、父と子という関係になった。

孤独に生きてきた大きな恐竜は小さな命に出会い、それを守りたいと思った。
小さな恐竜は大きな恐竜を父と思い込み、父のようになりたいと憧れた。

誰かが誰かを思う気持ち。
喜ばせたい、大切にしたい、いつまでも一緒にいたいと思う。

でも二人は棲む世界が違い、別れの時が訪れて・・・


絵本に名作は多いけれど。
ここ数年の、ナンバーワンだと確信した、そのとき。
(「あらしのよるに」にも似ているけれど、もっと短くて子ども向け)


それから数年が経ち、きのうのこと。
出張で訪れたとある学校の図書室で見つけたのだ、あの恐竜シリーズを。

「わたしは あなたを あいしています」というタイトル。

今回も同じく、肉食恐竜とその捕食対象の草食恐竜の話。
言葉が通じない2種の恐竜だったのだけれど、一緒に過ごすうちに心が通い始め、最後には言葉まで分かり合えたような気がしたというストーリー。

同じ言葉を話すのに、相手を騙して食べてしまおうとする恐竜もいれば。
言葉は違えども、心が通い合う恐竜たちもいる。

そんなエピソードが自分と重なったような気がして、妙に響いた。
やっぱりいいなあ、このシリーズ。


気になって検索してみたら。
なんとちょうど1年前の今頃、テレビアニメ化そして映画化までされていたのだという。
(「おまえ うまそうだな」の方)

これは急いで借りにいかないと!
私は希代の名作を見逃しているのかもしれない。
by skr201 | 2011-10-20 21:37
<< 「小さい秋見つけた」 「帰国後」 >>


モルディブでの島生活  +日本での日々の記録    -under the same SKY-

by skr201
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
カテゴリ
以前の記事
検索
その他のジャンル
最新の記事
記事ランキング
画像一覧