赤ちゃんのおでこの正中線から頭に向かって上がった所に、柔らかい部分がある。
これが頭蓋骨が未発達なためにできるすき間で、大泉門(だいせんもん)。
菱形でぶよぶよしているので、触るとすぐに分かる。
分娩時には、このすきま部分を利用して、骨と骨が重なり合う。
頭のサイズを小さくして、狭い産道を通って来るのだ。
この他にも、頭の後ろの方には、小泉門というのもあるらしい。
この大泉門、よく見ていると心臓の拍動に伴って脈を打っている。
頭皮がペコペコと、上下しているのだ。
最近髪の毛が薄くなってきた(!)ので、このペコペコが良く見えるようになった。
私はこの動きを見るといつも、ウルトラマンのタイマーを思い出す。
時間切れを知らせる、あのタイマー。
息子も何かを訴えているような気がして・・・
でも動いているからといって、異常なわけではない。
ただ大泉門のところは骨がないので、脳を保護する構造としては弱い。
強くぶつければ、脳に障害をもたらす可能性もあるらしい。
この大泉門は生後9~10ヶ月までは増大するが、その後縮小し始める。
生後16ヶ月頃には、頭皮の上から触知できなくなり、2歳を過ぎたころに閉鎖する。
これに対して後頭骨と頭頂点との間にあるのが、小泉門。
これは生後1ヶ月で閉じてしまうらしい。
そうか、知らない間に、もう、赤ちゃんの特徴がひとつ消えていた。
なんだか、さみしい。
そして大泉門のぺこぺこも、いつかは見えなくなっちゃうんだね。
日々ものすごい速さで成長する赤ちゃん。
きのうできなかったことができるようになるのは、うれしいけれど。
きのうあったものが今日もうないのは、さみしい。
赤ちゃんの成長のはやさを例えて、友だちが言っていた。
「きのうの~ちゃんは、もういない」と。
本当にそうだよね。
今日しか会えない、今日の息子との時間を満喫して。
毎日を大切に過ごしていこう。