ちきゅう



<   2013年 10月 ( 3 )   > この月の画像一覧


「シンガポールで点滴」


思い返せば行きのフライトで、隣に座った日本人男性が、ずっと咳き込んでいた。
なんだか妙に厚着をして、調子が悪そうに見えた。

マスクをつけていなかったので、申し訳ないけれど、いやだなと思った。

飛行機の中では数時間動けないから、ずっと至近距離にいなくてはいけないし。
窓も開けられないので、換気もできない。その中で食事もする。

そんな状況で彼はずっと、口を手で押さえることもせずに、咳をし続けていた。
マスクがなければハンカチなどで口を覆うべきだ。それがエチケット。

私は3人席の窓側だったので動けなかったけれど。
その彼をはさんで通路側にいた女性は早々と、開いている席に移動していた。
今思えば、それが敗因だな・・・


それから3日後の夜、私はモルディブにいた。朝から少し熱っぽく、鼻水が出始めた。
翌日になるとさらに熱が上がり、のども痛いので、かぜかなと思った。

動く気力も無くなってきたので、彼にマーレ(首都)の薬局で薬を買って来でもらう。
私は普段からあまり薬を飲まないので、外国の薬なんて抵抗があるけれど、その日の夜にシンガポールに行くことになっていたので、フライトに耐えるためにも、飲んでみた。
(左の瓶が咳止めシロップで、右がパナドール=痛み止め)
f0204584_1050302.jpg


シンガポールに着くと、現地の友人に日本の病院を紹介してもらう。
あの薬は効かなかったらしく、もうこの時点でフラフラ、体温は38度を超えていた。

雨も降っているし、大きな荷物をゴロゴロ転がしながらの移動。
タクシーで行けば楽なのに、MRT(地下鉄)を見つけたらそれに乗ってしまう貧乏性が憎い。

大きなビルやショップが立ち並ぶオーチャード通りに、その病院をようやく見つけた。
この都会の作り方がすごいな・・・お金の使い方が、日本とはケタが違う感じ。


病院に着いて受付を済ませ検温すると、なんと39.3度。
こんなのを見てしまうと、余計に調子が悪くなってくる。

風邪をひいても熱が出ることはめったにないので、これは何かに感染したんだろう。

モルディブで高熱と言えば、デング熱だけれど、あれは蚊を媒体にする。
ほとんど蚊に刺されない体質なので、2年間の隊員生活でもかかったことはない。

もしくは、マーレの病院での感染か?
IGMH病院に半日くらいいたし、血液検査をしたからそこでまさかの・・・


日本人のドクターが数人常駐していて、症状によってドクターを選ぶこの病院。
靴ずれをこじらせて足が腫れてもいたので、内科と外科を診察できるドクターを御指名。

とにかく熱が高いので、シンガポールで流行っているというインフルエンザを疑ったドクターは、まずは鼻の穴に長い綿棒を突っ込んでのインフルエンザ検査。
(でもシンガポール滞在は、この時点でまだ3時間くらい)

その後に解熱剤を飲み、点滴を2時間。
その間に他の血液検査をして、その結果を待った。
f0204584_11124919.jpg

(意識も朦朧としていたようで、ピントもあってない)


ひと眠りして目覚めると、だいぶ体が楽になっていた。
やっぱり日本の病院の薬は効くなあ、そして信用できるわ・・・

結果を聞きに二度目の診察をしてもらいに行くと、なんと、インフルエンザA型(ご名答)。
解熱した日を含め3日間は感染の可能性があるというので、シンガポールの予定が白紙に!

高校時代の友だちと、マリーナベイサンズでランチの予定だったのに!
あの屋上のプールには入れなくとも、展望室からシンガポールの街を眺めたかったのに!
そして彼女のお子さんが通う日本人学校に、見学のアレンジまでしてもらっていたのに!

ああくやしい、くやしい・・・
彼女がここに滞在している間に、こうやって遊びに来られることはもうないだろう。


最後に異常に腫れている右足の小指とかかとを切開して、ウミを出してもらい、終了。
(ドクターは「これすごいね、このままだとアキレス腱が溶けちゃうよ」と笑っていた。
病院で言われることは、冗談なのか本当なのかよく分からない。)

お会計を済ませると、総額なんと、S$1,141.00=日本円で91,203円!!!
クレジットカードがあって、そして保険に入っていて良かった(現在保険金請求手続き中)。

ちなみに内訳は、こんな感じ。
・medical consultation fee S$85(6,800円)
・medicine fee S$211(16,800円)
・drip fee(点滴) S$212(16,980円)
・laboratory test S$513(41,040円)
・treatment S$46(3,680円)
・GST(税金) S$74.69(5,975円)


それにしても一体どこで感染したのか。
モルディブでインフルエンザの話題は聞いてないけどなあ・・・
と考えを巡らせていたら、あのフライトの男性のことが、頭に浮かんだ。

でも今さらとやかく言っても仕方ないので、今度は私が感染源にならないようにしないと。
タミフルを多目にもらって彼にも飲ませ、私は常にマスク着用で外出を極力控えることにする。
そして足の治療に、こんなセットをもらった。
f0204584_12132064.jpg

f0204584_11443412.jpg


点滴の効果はてきめんで、病院を出る頃にはもう、平熱に戻っていた。
ようやくホテルに着いてルームサービスで簡単な食事を済ませると、疲れがどっとやってきて、ベッドに横になると次に目が覚めたのは翌日の昼だった。

せっかくシンガポールに来たのに、どこにも行けず。
まあでも、何もせずのんびり過ごすのも、考えようによっては贅沢よね。

そして健康第一を痛感した、今回のインフルエンザ騒動だった。
心配していた彼も感染せず、良かった(観光ビザで来ている彼には日本の保険がないので、日本で病院にかかったら高額になる)。

f0204584_11565979.jpg

宿泊していたホテルの前のビーチで、ねこちゃんがウインク!
これにて今回のアクシデント3連発は終了!
[PR]
by skr201 | 2013-10-26 12:16 | Trackback | Comments(0)

「つぎは台風23号」


3泊4日の短いモルディブ滞在のあと。
シンガポールに向かった。

アジアのハブ空港シンガポールは、年に2,3回トランジットで通る。

ここ数年は街に降り立ったことはないけれど、高校時代の友だちが現在シンガポールに住んでいるのと、あのマリーナ・ベイサンズ(最上階に船の形のプールがある高層ホテル)に行きたくて、久々に訪れてみることにした。


そこでまた、アクシデントが発生。
都会の喧騒を離れて、セントーサ島の緑の中のホテルに滞在していた2泊目に。
f0204584_15234971.jpg

f0204584_15253397.jpg

f0204584_15295087.jpg

f0204584_15254918.jpg

友だちのfacebookを見ていて、台風23号が沖縄に近づいていることを初めて知った。
台風のことなんてちっとも考えていなかったので、まさに寝耳に水!

だって帰国した翌日から仕事が始まることになっていたんだもの。
つまり1日たりとも、遅れることはできない。
f0204584_1528216.jpg
f0204584_15284258.jpg

f0204584_1529567.jpg


クジャクがやって来るビーチのレストランで、ランチを食べながら作戦会議。
土曜日早朝発の予定を1日早めれば、台風よりも早く石垣に戻れるかもしれない。

在石垣の友だちに電話で相談するも、「どっちもだめだね」の答え。
どっちもだめか・・・ うーん、どうしよう・・・。

でも予定を一日早めて、翌日金曜日の朝の出発にかけてみることにした。


ここで問題が、飛行機のチケット。
安いLCCのチケットなので、日程の変更はできるが、キャンセルはできない(返金不可)のだ。

変更できるものを探したけれど、その路線の運航は週に数回しかなく、変えられるものがない。
つまりそのチケットを放棄して、新しく他のエアラインを探さないといけないということ。


初日から仕事に穴をあけるわけにはいかないので、涙をのんで他のエアライをあたる。
大手はやはり高くて手が出ないので、またもや他のLCCで手を打つことにした。

LCCと言えども、日本に帰るのに倍の金額を払うのは辛い・・・
お金に困って仕事を始めるのにさ、仕事に間に合うように帰るためにこんな大金を払うんじゃ、まったく意味がないよ。この損失を回収するのに、どれだけ働けばいいんだか。


しかもホテルも3泊の格安プランで前払いしているので、1日キャンセルしても返金なし。
3泊目は金曜日なので、いちばん高かったのになあ・・・

すっかり落ち込んだ気分のまま。
翌日金曜日の朝6時、まだ暗いシンガポールの街を後にした。
f0204584_15554851.jpg



その日の夕方に無事に関西空港までは着いたけれど。
やはりそこから先は、台風のため運休していた。

せっかく早目に帰って来たのに、そこで足止めになってしまった。
土曜日は全便運休ということなので、日曜日の最終便を予約し直して、望みを繋いだ。


仕方がないので、我が故郷横浜のような雰囲気漂う神戸の街を観光して時間をつぶす。
真っ赤なポートタワー(横浜マリンタワーのよう)が、青い空に映える。
f0204584_162277.jpg

ポートタワーの展望室に向かう、エレベーターから。
f0204584_16247100.jpg

展望室からの眺め。
f0204584_167937.jpg

神戸牛のステーキ。
f0204584_16375.jpg

夜の港はこんな感じ。
f0204584_1632429.jpg

ポートタワーの下にはFM局があった。
f0204584_1634147.jpg


こんな大きなショッピングセンターでお買い物も久しぶりだけれど。
ぶらぶらと店を眺めても、これと言って欲しいものも買えるものもない・・・
f0204584_1683521.jpg


そんな神戸の街で、ふたつ目の奇跡(ひとつめは前回の記事を見てね)が起こった。

なんと当初乗る予定だったシンガポール→関空のフライトが、航空会社の都合でキャンセルになったとメールがきた・・・つまり返金されることになったのだ!!!

二倍の金額を払って帰って来たけれど、結果として通常の価格で帰って来たことになった。
そしてあのままの予定だったら、フライトが急遽キャンセルになって、焦っていただろう。

なんだかツイてきたかもね。
あとは日曜日に、石垣行きの飛行機が飛べば、めでたしめでたし。


そして迎えた日曜日の朝。
航空会社の運航状況を見てみると、「午前10時までは全便運休」とある。

つまりそれ以降は、飛ぶってことよね?
半信半疑で、夕方空港に向かうと。

そこには「平常通り運航」の文字が。
やったね、これでようやく帰れるわ!


神戸からは那覇は、ソラシドエアさんに初めて乗った。
他の機体と比べて、座席や前の席との空間が広く感じた。そしてかわいいシートの柄。
f0204584_1646689.jpg

「ソラシド」かと思っていたけれど、"sola"と"seed"で、「空に幸せの種を撒く」という意味だそう。
なんだかほっこりと、幸せな気分になった。


そして無事に帰宅できた翌日から、「ほっこり」とは縁遠い、怒涛の生活が始まることになる・・・


ふたつ目の事件と奇跡はこれにて終了。
次回は今回の旅で最大の危機、あのアクシデント!
[PR]
by skr201 | 2013-10-19 16:54 | Trackback | Comments(0)

「日本ビザもらうのに、ひと苦労ふた苦労」


9月28日にAirAsiaがクアラルンプール・マーレ間に就航したその日に。
就航便に乗って、モルディブに行って来た(LCCではまずない機内食が出た!)。
f0204584_2156865.jpg

飛行機の窓から見下ろすモルディブは、やっぱりきれい。
青い海に、エメラルドグリーンの水玉にのった小さな島々があらわれ始めると。
f0204584_8423636.jpg

やがて首都マーレが見えてくる。
海に浮かぶビル群は何度見ても、異様な光景。
f0204584_8464972.jpg



何をしに行ったのかというと、以前にここでも書いた、モルディブでの婚姻手続き。
2万円も出して英文の診断書を作成してもらったのに、結局向こうではそれが受理されず。

首都マーレで健康診断を受けなくていけないとのこと。
前に確認したときと言ってることがちがうけど、モルディブってそういう国だから仕方がない。


久しぶりのマーレは、選挙一色に染まっていた(黄色、ピンク、後ろには赤の政党の旗)。
9月7日に行われた大統領選挙で過半数を獲得した候補者がいなかったので28日に決選投票が行われるはずだったけれど、敗れた候補者が一次選挙の不正を訴えて、二次選挙が延期になったのだと言う。
f0204584_8521986.jpg


そんなゴタゴタを聞いていたから、いやな予感はしていたけれど・・・

健康診断は、無事に終了。血液検査の結果もその日のうちに出ると言う、迅速な対応。
しかし問題は、まだ彼の日本ビザが取れていないこと(一緒に日本に帰る予定なのに)。


モルディブには日本大使館がないので、ビザ申請は、
①モルディブの外務省
②隣国スリランカにあるモルディブ・ハイコミッション(高等弁務官事務所)
③在スリランカ日本大使館
という過程を往復するので、ビザを申請してから受理され手元に届くまで時間がかかる。


今やビザなんて電子申請ですぐに取れるものなのに。
日本のビザ申請(国籍によって申請方法が異なる)ってすごく大変。


申請人が用意するのが、旅券、申請書(これもものすごく細かい)の他に、写真、飛行機の予約確認書、渡航費用支弁能力を証明するための所得証明書など。

日本側で準備するものが、招へい理由書、滞在予定表(1日単位で予定を書く)。
申請人に経済力がなければ、身元保証人が必要になり、身元保証書、身元保証人の課税証明書など所得を確認できるもの、そして住民票。

こんなものを毎回準備しなくてはいけないのだ・・・
もうこれは嫌がらせとしか思えない。入国させないようにしているよね。


まあそれはともかく、これらの書類を準備し、ひと月前にはモルディブへEMSで郵送した。
通常は4日くらいで届くのに、選挙戦の混乱の影響か10日もかかった。

彼もすぐにモルディブ外務省にをビザ申請をしたけれど。
日本出発の前日になっても、外務省から何の連絡もない。


もうここで、日本行きが95%ない・・・。
これまでの苦労と費用は、一体どうしてくれんのよと、腹を立てて外務省に乗り込む。

するとそこには、同じくビザがとれない人だかり。
(多くの人は「インドの病院に行きたい」と言っていた)

どうやら国中どこもかしこも混乱しているみたい。
明日が出発なのだと伝えても、「ビザが届いたら電話するから」と、数日前から同じ答え。
こう言われて電話が来るわけがない。日本が98%見えなくなってきた。


こんな時は、頼りになる在スリランカ日本大使館。
彼のビザ申請が、どこの段階で滞っているのか聞いてみる。

話によると日本大使館に申請書類が届いたのが、つい数日前。
(モルディブ側が10日くらい書類をとどめていたということになる)。

審査はすでに済んでいるので、あとはモルディブ側が取りに来るのを待っているのだという。
「でもいつ取りに来るかは、あちらの都合なのでわかりません」とのこと。


これでビザは発行されているらしいことがわかった。日本無理かも・・が90%に下がる。
こうなったらスリランカのモルディブ・ハイコミッションのお尻を叩かねばと、電話する。

「今日中に日本大使館に行ってはみるけれど、それをマーレに届けるのは通常は週に一度のメールボックスだからまだ数日かかるんだけれど、何とかしてみる」とのこと。
「明日が出発なので今日中もしくは明日の午前中に届けてほしい」とゴリ押ししたけれども・・・


ハイコミッションの頼りない答えに、日本がまた99%見えなくなった。
でも出発は夜の10時45分。まだ明日1日時間はある。

結局その日にはハイコミッションからも外務省からもその後の連絡はなく。
これはもう、99.9%無理だなと思って迎えたモルディブ滞在最終日の朝。


10時を過ぎたくらいに彼の電話がなった。
そして奇跡が起きた。

「たった今、スリランカからビザが到着したって」


しかも信じられないことに、そのビザを届けてくれたのは、ハイコミッションでも外務省でもなく、きのう電話で話をしたハイコミッションの職員の友だちだという。

ちょうどコロンボからマーレに帰る前日に、その職員にこの用事を頼まれた。
そして朝イチの便でマーレに到着し、電話をくれたのだ。

電話で言われた場所に彼が急いで向かうと、パスポートとビザを無事に入手できた。
もうダメだと思っていたけれど、一般人の方に救われるとは・・・


こっちはとても助かったけれど。

パスポートとかビザとか、重要な個人情報を一般人に渡すとは・・・なんていう国だ!
もしその人がそれを紛失したら、悪用したら、どうするんだか・・・

彼もその方も感謝するわけでも恩着せがましいわけでもなく。
とてもフツーにやりとりしていたので、こんなこともよくあるんだろう。

またもやモルディブに色んな意味で驚かされた。


と、「良かったね」で終わりかけた今回の訪問も。
結局は婚姻手続きが終了できず、また近いうちに私がモルディブに行くことになった。

まったくいつになったらこの煩わしい諸手続きから解放されるんだか・・・


そんなこんなで今回はまったく観光もできず。
きれいな海が見えるcafeに朝食を食べに行ったのが、モルディブっぽいかな・・・
f0204584_946095.jpg

モルディブの朝ごはんはこんな感じ。
右端にある2種類のマスフニ(ツナサラダ)とクリマス(魚の辛い煮物)をロシでくるんで食べるのが一般的で、これに卵やウインナーを加えるとかなり豪華に!
f0204584_9472193.jpg


あとはモルディブの家庭の味(彼のお母さんの味)を久々に堪能し。
ご飯、魚のスープ(ガルディア)、左上は苦味のある葉を辛く揚げたもの(テルリファイ)、アサーラ(マンゴーや野菜のチャツネ)、青トウガラシにライム。
f0204584_94841.jpg


JICAオフィスのマリアンの、マスフニとフニロシ(ココナッツが入ったロシ)もおいしかった。
f0204584_10642100.jpg


モルディブ料理って見た目はイマイチかもしれないけれど、とってもおいしい。
こんなのも作れるようにならないとね。
[PR]
by skr201 | 2013-10-13 12:30 | Trackback | Comments(4)


モルディブでの島生活  +日本での日々の記録    -under the same SKY-
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
カテゴリ
以前の記事
最新のコメント
検索
最新の記事
記事ランキング
画像一覧