木の下のベッドで、昼寝をしているとき。
逆さまの海を見る。
空を見る。
木を見る。
いつもは気が付かなかったものが見えた。
木の下に、小さな木の芽がいくつも出ている。
黄緑色の新芽の、柔らかな色。
若い命がもつ、みずみずしい色。
実が落ちて種が着地して、小さな命が生まれたのね。
でもそこは石と岩だらけ。
土はその下に隠れている。
たくましいなあ、自然の生命って。
こんなところでも芽吹くんだね。
あまりに小さくて、見えづらい。
私のような人間に、踏まれてしまうかもしれない。
でも、空に向かってぐんぐん伸びる、若葉。
無事に大きくなあれ。
海で泳いでいるとき。
前回りをしてみた。
10回連続回転に挑戦。
できたけどフラフラしてきた。
次は3回くらいにしておこう。
仰向けになって背中を反らして、ブリッジをする。
こうすると見えてくる逆さまの世界。
いつもは上から見ている海面を、下から眺める。
波がつくる波紋が美しい。
その向こうに見える青い空と白い雲。
空気を通して見るとあまりに眩しいけど、
こうして水を通して見ると柔らかい感じ。
いつもはギラギラしている太陽も空も雲も、水面の向こうでは涼しく見える。
逆さまの海の中は、心なしか色もキレイに見える。
水色の下は白い浅い海。
濃い青の下は深い海。
そしてエメラルドグリーンの下は、やっぱりエメラルド。
逆さまになったついでに、後ろ回りをしてみる。
背中を反らしたまま、勢いをつけて回る。
3回目で両足のふくらはぎがつった。
次は1回だけにしておこうっと。
逆さまになると、見えてくるものがある。
たまにはこうやって逆さまになるのもいいね。
何かに行き詰ったときなんかにも、新しいことに気が付くかも。
画像は、さかさまの海。