早いものでもう、2月になった。
日本ではとても寒い時期。
そして学校現場では、年度末に向けて本当に慌しいとき。
年が明けたら、3月末まで休む間も無く突っ走っていたなあ、あの頃。
今日2月1日は、もうあんまりうれしくない誕生日。
この島では歳をごまかしていたので、誕生日も秘密にしてた。
誕生日がきたら当然、「いくつになったの?」って聞かれちゃうでしょ。
でもなぜだか1週間の研修のあと島に戻ったら、みんな私の誕生日の話をしていた。
なんでだ??
どうしてバレちゃったの!?
そして今日、学校に行くと、子どもたちから「おめでとう!」の声。
いつもは言うことを聞かないあの子も、ニコニコしながら握手をしてくれる。
みんなの手には、手紙や文房具などの子どもらしいプレゼント。
はあ・・・。なんて可愛いのかしら・・・。
たくさんプレゼントをもらって嬉しいんだけど、名前が書いてないから、今となっては誰からなのか分からないよー(涙)
そして授業が始まると、毎回みんなで歌を歌ってくれる。
「Happy Birthday キョウコ・ミスー♪」
と、全部で4学年の子どもたちに祝ってもらった。
どうやらこの島では、誕生日ってとても重要みたい。
私も子どもの誕生日の日には、キーボードで歌をプレゼントすることにしてる。
放課後にはちょっとした誕生会。
モルディブでは誕生日を迎えた本人が、日頃の感謝を込めて、みなさんに食事やお茶をご馳走する。
今回はお茶をご馳走することにした。
職場の同僚や上司を中心に、友だちを呼ぶ。
約束の時間になると、みんなちらほらとやって来て、自分が食べたいものをカウンターから選んで、お茶をして帰って行く。
プレゼントを持ってくる人、来ない人。
その辺りはまったく自由で、こっちも気にならない。
「こうしなければ」ということが、ほとんど存在しないこの国。
島でプレゼントを買えるような店なんて1軒しかないけど、よくもまあ、これだけ揃ったもんだ!
あとは、2週間に一度だけ開く観光客用のお土産屋の商品を、家から持って来るというパターンもありで。
モルディブらしいものでは、ヘドゥン(上着)やそれを作るための布、制汗スプレーなども頂いた。
みんなからもらったもの。包装紙を開ける前。
こんな風に、たいていはお菓子だった。右端の制汗スプレーはここならでは。
おしゃれなものも、あり。下に敷いているのはヘドゥン用の布。
みんな、ありがとね。
今日は授業がうまくいかなくて、ちょっと落ち込んでいたんだけど、これで元気になれたよ。
こんなにかわゆい子どもたちと、一緒にお茶卓を囲んでくれる島の仲間のためにも、がんばらなくてはだよね。
自分がなんのためにここに来たのか、よく考えて。
そしてもう一つ。
うれしいプレゼントがあった。
私が先週、他の島に研修に行っている間に、この島の隊員が、ムービーを作ってくれていた。
中には語学研修中の新隊員や他の隊員からのメッセージを始め、島の子どもたちからのお祝いの歌や言葉。
だからみんな、知ってたんだね、誕生日のこと。
やっぱりビデオっていいね。
映像と音が一緒になると、こっちにぐうっと迫ってくるものがある。
すごく良いよ。
私がこの島を出るときには、みんなにインタビューして、メッセージをもらおうっと。
まずはビデオを買わなきゃね。
そんな気持ちになったムービーだった。
誕生日といばもう一つ。
なぜだか分からないけど、モルディブでは誕生日を迎える人に、生卵をぶつけるのだという。
殻に絵を描いたり、色を付けたりして、楽しむ。
私は未だに、この島で卵をぶつけられている人を1人しか見たことがない。
それは、私たちの語学研修の期間中に誕生日を迎えたハニーファ先生。
ぶつけたのはもちろん、私たち5人。
「郷に入っては・・・」ってことでやらせてもらったんだけど、あれ以来見たことがないな。
ちょっと怒ってたもんね、あのとき。
これがみんなでぶつけた卵。
5人それぞれの思いを込めて、絵を描いた。