昔からイヤフォンというものがきらい。
理由はいろいろあるのだけれど、
まずは「耳に蓋をする」ってことにかなりの違和感がある。
そして耳に音楽を流し込んでいる人を見ると、点滴をしている映像と重なって、病的に映ってしまう。
何かの病気にかかっていて、その治療のためにあのチューブを耳に入れているようで、何となく嫌悪感。
加えて周りで起こる出来事をできるだけ聞いていたいってのもあって。
みんなのおしゃべりとか、足音・物音、風・海・雨の音・・・。
耳から入ってくる情報ってのも、結構多くて重要なのよね。
そんなものが聞こえなくなったら、何だか損したような気がする。
旅先でもよく、音楽を聞いている人を目にする。
国籍、人種、性別にかかわらず。
みんなi-podってのを持っている。
ある年代以上の人は持っていなくて、本を読んでいたりするけど。
耳に蓋をして自分の世界に閉じこもっていたら、せっかくの旅先でも人と関われないでしょ!って思ってた。
だから私はいつも、手元にはカメラだけ。
これを持ってたら、どこでも現地の人の輪に飛び込んでいけるから。
でも、音楽ってやっぱり必要不可欠なもの。
「NO MUSIC, NOLIFE」とはよく言ったものだ。
TOWER RECORDの黄色い袋に書いてあったっけね。
そしてお気に入りの音楽を聴きながら過ごす自分の時間って、ここの生活でもすごく大切。
ケヨドゥーやモルディブを飛び出して、その音楽を聴いていたあの頃の自分や、その曲が描く新しい世界へとトリップできる。
携帯用音楽プレーヤーを持っていないので、ここで音楽を聴けるのはPCのみ。
いつもはスピーカーに繋いで聞いていたけれど、この前日本からヘッドフォンが届いた。
ヘッドフォンで聞いてみる。
耳に蓋をするという変な感覚は今もあるけれど。
でもやっぱり、すごく音がいい。
歌っている人の、息遣いまで聞こえるというか。
例えばギターを演奏している人が、コードを変える時に指が弦を滑る音まで聞こえる。
音がもれなく聞こえると言うのは、かなりのライヴ感が味わえて、気持ちが良いもんだね!
やっぱり、耳に音楽を流し込むってのも良いなあと、思い直す。
お気に入りの音楽は、気分をかなり盛り上げてくれるしね。
今度日本に行ったら何かしら買ってこよう♪
耳に音楽を流し込むための、チューブやら小さな箱やらを。

「やっぱり NO MUSIC, NO LIFE でしょ!」