25日に新隊員が、4週間の語学研修を終えて帰って行った。
つまりまた、いつものように1人に戻ったってこと。
元に戻っただけだけれど、賑やかだった後の1人はまた、何とも沁むる。
だから今日は、久しぶりに夕焼けをひとりで見た。
まあ正確には、ナジュアーもいたけど。
釣りをするお父さんと一緒に、この時間はたいていここにいるあの子。
ものすごいかわゆい顔をしているんだけど、ものすごいワガママなもんだから、何だかんだと遊んだ後には、必ずいつもケンカになる。
小悪魔ナジュアー。
お父さん(左端)は渋かっこいい。
「キョウコのこと、怒ってるんだから!」
「私だって、ナジュアーのこと怒ってるよ!」
って、そんな会話でいつも別れる。
親子ほども歳は離れているけど、友だちだからケンカもするんだよね。
珍しく水平線に雲がない今日の夕焼けは、格別にきれいだった。
大きなオレンジ色の真ん丸が、どんどん海に飲み込まれていく。
ここで海に沈んだ太陽が、また違うどこかでは、海から顔を出すんだろうね。
太陽が沈んだ後には、満月にほど近いふくよかな月が顔を出す。
月齢がこれくらいになると、日の入りと月の出の時間がだいたい重なって、何とも素敵なトワイライト。
まだオレンジ色が残る空に、白い月が顔を出す。
空が濃紺、そして黒へと色を変えるにつれて、輝きを増す月。
やっぱり月ってきれいだな。
こうして月明かりを浴びていると、何かしらの「神秘的な力」も一緒に降って来るような気がして。
雨に降られるように、そんな力も浴びてみたい。
そして昨日は、月の回りに大きな輪ができていた。
これ、モルディブではよく見かける。
日本でも雨の前日には「月が傘をかぶる」なんていうけど、あんなものではない!
その大きさたるや想像もつかないけれど、視界いっぱいに広がるくらい大きい。
その中に、星座が何個も入るくらいの大きさで。
日本じゃまず、見たことがない。
気になるので調べてみると、これは「暈(かさ)」という現象らしい。
『暈(かさ)とは、太陽や月に薄い雲がかかった際にその周囲に光の輪が現れる大気光学現象のことである。
ハローまたはハロ(halo 英:ヘイロウ)ともいう。
特に太陽の周りに現れたものは日暈(ひがさ、にちうん)、月の周りに現れたものは月暈(つきがさ、げつうん)という。
虹のようにも見えることから白虹(はっこう、しろにじ)ともいう。
暈は雲を形成する氷晶がプリズムとしてはたらき、太陽や月からの光が氷晶の中を通り抜ける際に屈折されることで発生する。』(Wikipediaより)
何だか分かったような、分からないような・・・
そういえば「日暈」という現象、駒ヶ根の訓練所で一度だけ見たことがあった。
お昼休みに一瞬、太陽の回りに大きな大きな輪がかかっていたっけ。
あっという間に消えてしまったけれど。
初めて見た「太陽のリング」に、それはそれはびっくりした。
あれも同じことなんだね。
月や太陽や海や空や・・・
そんなものに魅せられる毎日。
そしてそれを好きなだけ眺めていられるたくさんの時間。
こんな生活も悪くないよね。