Sun setがきれいに見えるMareena(イタリア人女性)の家の前のビーチで夕焼けを見ていた。
(最近はMareena beachと呼ばれている、このビーチ)
10年生のムハンマドゥが釣りをしている。
今夜仲間内で食べるために、大物を狙っているんだと。
島でごちそうと言えばやっぱり、大きな魚にミルス(唐辛子ペースト)をたっぷり塗って焼いたもの。
でも釣れたのは、Torhiと呼ばれる細い魚。
おいしいんだけど、みんなで食べるのにはちょっと、物足りない。
「持って帰ってガルディアにでもしなよ」って、ビーチで魚を手早く捌く。
ウロコと頭と内臓をさささと取って海へ放り投げ、海水ですすいできれいになった魚をビニール袋に入れてくれた。
ありがとう!わたしこの魚けっこう好きなんだ。
身がほくほくしててジューシーだよね。
ちょうどMareenaと夕飯を一緒に食べる話をしていたところだった。
彼女がヌードルを、私が魚を調理することに。
20時半に持って来る約束をして、いったん家に帰る。
これがTorhi。
適当な大きさに切って、
ニンニクの香りをつけた油で表面に焼き色をつけたら、
蓋をしてじっくりと火を通すと身がふっくらとする。
ガルディアではなくてイタリア風に。
Mareenaのヌードル。
ヒキマス(乾燥させた魚)とミルスの味がきいてておいしい。
水平線に沈み行く月が、だんだんとオレンジ色を濃くしていくのがきれいな夜だった。
月明かりも明るいし、せっかくだからビーチで食べようよ。
歩いて10秒のビーチにテーブルをセッティングする。
亀のろうそくに火を灯して、ちょっと良い雰囲気でね。
波の音を聞きながら。
細いけど大きな月や、たくさんの星を眺めながら。
おいしいものが、もっとおいしくなる。
「キョウコがは日本に帰りたいの?」
「いや、帰りたくないよ。日本で生活するって、すごく難しいんだもん」
「じゃあずっと、ここに居ればいいのに・・・」
「そういう訳にもいかないのよね。帰るという約束で、国から派遣されてるから」
「大丈夫!きっと何か解決策があるから。」
"One solution..."と、もう一度彼女が英語でつぶやいた。
どうにかなるよって、自分に言い聞かせるように。
外国人女性という、同じ立場の私たち。
島の女性たちとは違う、通ずるものがある。
島中がみんな、家族のこの島。
結婚でもして誰かと繋がらない限り、やっぱり私たちはお客さんでしかない。
彼らとは根本的に、何もかもが違うのだ。
私が帰ったら、彼女は1人になっちゃうんだよね。
それを承知で、移住をして来たんだろうけれど。
なんだかちょっと気になるよ、Mareenaのこれからのこと。