日本の3月は、まだまだ寒い。
去年のこの時期はもう桜が咲き始めていたけれど、今年はまだ梅の花がその引き際を決め兼ねているよう。
シンガポール空港でトイレットペーパーを使って、日本人に戻った気がした。
実家でペットボトルの飲み口を浮かして飲んでいる自分に気が付き、ふふっと笑った。
寒さと乾燥ですぐに喉を痛めてマスクをした姿は、まさに日本人だった。
寝坊して帰国研修に30分遅刻した。みんなスーツで来ていた。
・・・徐々に復帰して行こう・・・日本社会へと。
食後にはやっぱり、スパーリが恋しいな。
さて、今日もとある言葉を。
これは実は以前にも、紹介したことがある。
前回にも書いた駒ヶ根での派遣前訓練の時の英語の先生が、私たち訓練生に送ってくれたもの。
派遣されてしばらく経って、それぞれがそれぞれの問題に直面し始めたころ。
確かそんなときにメールで送られてきたものだった。
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"Change is often the biggest fear for people.
It's seems so much easier and safer to let things roll along
in the same old way.
Don't get discouraged.
Just keep quietly pushing and pulling and showing by example.
Something will happen...eventually."
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人間はそう簡単には変わらない。
よっぽどのことがない限り、変わる必要もないのだろう。
「これが良い」と思うのは、私たちの思い込みかもしれないし、押しつけに過ぎないのかもしれない。
彼らには彼らのやり方が、確かにある。
でも私が経験してきたこと、つまり日本のやり方を伝えることが活動であったし、そんなことしか私にはできない。
体育も音楽も日本語もゴミ拾いも、他の誰かにとっては「何の意味もないもの」だ。
だから、「そんなことして何になるの?」「ただのムダだよ」って何回言われても、続けた。
「継続は力なり」・・・それも日本のやりかた、強さだ。
そんな私の思いが誰かに伝わったら。
「ちょっといいな」「おもしろいな」って思ってもらえたら。
それだけでも私が来た意味があるのかもしれない。
たくさんの世界を見せて経験させて、ちょっとでも多くの引き出しを持っていて欲しい。
それがいつか彼らのそしてこの国の、未来を切り拓くことになるかもしれないから。
だから世界各地で活動中の隊員の皆さん。
そして今、このブログを読んでくれている方々。
どうか諦めないで。
「おもしろそうだな」って思うような例を見せながら、押すだけじゃなくたまには引いてみたりして。
最後にはきっと、何かが起きるから・・・