世界中のイスラム教徒がひとつき間、日中の一切の飲食を断ったラマダンが終わった。
(食べ物はおろか飲み物もダメなんて、私には無理・・・ぜったいにできない!)
だからラマダン中のイスラム圏の旅行は大変。
特にモルディブでは日中は一切の飲食店がやっていないので、食べるものに困った。
コンビニのような店で食べ物を買っても、その辺で食べる訳にもいかないし。
(一緒に地方島に行った隊員は、港でタバコを吸っていて怒られていた)
何だかんだ言っても彼らはムスリムなので、ちゃんと断食しているのだ。
たまにやらない人もいるけれど、そんなものも自己判断なわけで、そう考えると寛容な宗教。
また体調やその他の事情によっては期間中にやらずに後から実行する「延期」という作戦もある。
女性が頭に被るスカーフも個人の判断だし、けっこう融通が利くみたい。
日中我慢した分、夜を楽しむ彼らはスポーツしたり遅くまでジュース(!)を飲んで騒いだりと元気。
リゾートに勤める友だちも、勤務終了後の22時頃からよく、仲間内や時にはゲストとバレーボールをやっていた。
(リゾートの敷地内には、バレーやサッカーなど従業員用のスポーツ施設もある)
彼らも昼間は断食しながらレストランで働いてるんだもん、すごいよ。
お腹が空いているなんて顔はせずに、ゲストに料理をserveしなきゃだもんね。
生まれたときから神を信じ、その教義を守って生きてきた人たち。
物心ついたときから自由に、好き勝手に生きてきた私。
私なんて何でも自分の思い通りにしなきゃ気が済まないし、人生は自分の手で切り拓いて行くものだと信じ込んでいる。
ある程度の努力をすれば、やりたいことは大抵できるし、欲しいものは手に入る。
人生にはたくさんの選択肢があって、それを日々選んでいるのは自分だと思っている。
だから誰かに何かを制限されるのは、何よりもいやだけれど。
(「ご飯を食べるな」なんて言われたら、ものすごくイラッとするだろう)
あの人たちは違う。
手に入らなければ、諦めるし。
できないならば、やらなければいい。
それは「いい加減」「仕事しない」「無責任」だとか、日本人にはそう見えるようだけれど。
自分で動くというよりも、「大きな流れに身を任せる」という生き方。
欲をかかず、ただ、在るがままに。のんびりゆっくり、なんとかなるよって。
「ああしたい」「こうしたい」なんて、そんな考えは傲慢だと。
私にはそんな風に見える。
だから憧れるのかな、あんなゆるーい生き方。