2013年も早いもので、あと数日。
振り返れば今年は、本当にいろいろなことがあった。
(まあ自分で、引き起こしてきたのだけれど・・・)
退職した。
沖縄に移住した。
結婚した。
そして、仕事が見つかった。
その間に、しまなみ海道を自転車で渡ったり、写真展を開いたり、シンガポールで点滴したり・・・
今年も様々な「やりたいこと」を実現できて、おもしろかったなあ。
(もちろん点滴なんてしたくなかったけれど・・・)
今年の最後に、みなさんにご報告。
沖縄県の教員採用試験に合格しました。
(候補者として26年度の名簿に載るということで、まだ本決まりではない)
仕事が回って来て、一年間無事に業務をこなし、適正に問題なしと判断されれば、本採用。
そうすれば憧れだった沖縄に、退職までは住み続けられるということになる・・・
10月から臨任の仕事を始めて、いろいろと感じるところがあり。
なかなか素直には喜べない、この状況。
でもまあこれも、またひとつ夢を叶えるチャンスをもらったんだと、とらえて。
体や心が壊れない程度に、がんばります。
試験に合格するまでには、たくさんの方々にお世話になった。
これまではずっと、横浜でひとりぼっちで勉強していたのだけれど。
やっぱり沖縄には沖縄の、「勉強の仕方」というものがあった。
それを教えてくれたのが、沖縄教職研究会の、T先生と仲間たち。
小学校の採用試験には、一般教養、教職教養、小学校全科の3つの試験がある。
そのうちの教職教養について、週に一度、本番と同じような形式の練習問題を郵送してくれる。
40回分で、料金はたしか1万円くらいと、格安なのも魅力だった。
那覇にある予備校群は、入学金だけで数万円かかる。
去年の採用試験の会場でT先生作成の広告をもらい、「来年のために」と取っておいた。
それをある日ふと思い出して申し込んだのが、試験のふた月前。
みんなが1年かけてやることを2カ月でやろうなんて、そりゃ無理な話だけれど。
1年分をどーんと郵送してきてくれた、先生。
まあとりあえずやってみたら、一次試験合格。
二次まで行くのは想定外だったので、勉強の仕方がわからない!
試験まであと10日しかないけれど、どうしよう・・・
T先生に相談したら、こんなあたたかい、言葉が。
「~について(テーマを5つくらい出して)論文を書いてみてはどうですか。
こちらで採点指導しますよ」と。
言われた通りに論文を書いてメールに添付すると、すぐに電話がきた。
採用試験の論文の書き方を知らない私に、その書き方の「いろは」から教えてくれたのだ。
それからメールでのやりとりが始まった。
いつ論文を送っても、翌朝6時には返事がメールで届く。
私以外にもたくさんの生徒さんを抱えていて、様々な指導で夜もずい分遅いらしいのに。
・・・先生は一体、いつ寝ていつ起きるんだろうか?
「模擬授業の練習をするから、ぜひ来てください」
「その時に一緒に、面接対策もしましょう」
そんな風に、声を掛けてくれるようになった。
試験の直前に、台風を避けて早目に那覇まで上がったときに、その二次対策にお邪魔した。
(二次試験は、論文、模擬授業、面接、体育と音楽の実技)
通信で一次対策をしていた生徒さんたちが、二次試験の対策のために自分たちで勉強会を設定して(会場なども手配して)、先生に講師をお願いしているのだという。
(メールでの指導もこうした勉強会も、先生は一切お金を受け取らない)
そしてそこで知り合ったのが、先生を慕って集まって来た、すてきな仲間たち。
沖縄の試験について何も知らない私に、あれやこれやと教えてくれた。
試験の前日には、マット運動の練習のために、琉球大学まで連れて行ってくれ。
(その途中に車から、180度に架かる二重の橋が見えたね)
教室にマットを敷いてみんなで練習をした。
おかげで翌日の試験では、ここ数年で初めて倒立前転ができ。
試験会場に知ってる顔があって、お互いに声をかけ合ったり、空き時間に問題を出し合ったり確認をしたりできたのも、心強かった。
試験最終日の夜、みんなでT先生を囲んだ。
翌日からはまた、それぞれの場所に帰って行く、職種や年齢も様々な仲間たち。
そこで先生が、言っていた。
「来る者は拒まず、ですよ」と。
助けを求めてやってくる人たちを、放っておくわけにはいかない。
だから、自分の時間と労力とお金をつぎこんで、世話をする。
教育って、そういうことなんだなあって、改めて思った。
お金儲けではなくて、人を育てるって、ことなんだよね。
「沖縄のかわいい子どもたちを、よろくお願いします。
石垣島から世界に羽ばたく人材を、育ててください」
そう先生に言われた。
それが私の、やるべきことなのかな・・・。
私が経験してきたことを伝えていくこと。
写真は宮古島にあるドイツ村ではしゃぐ、おちゃめすぎるT先生。
つらい時にはスマホに保存してあるこの画像を見る・・・思わず顔がほころぶ。
その他、お世話になったみなさん。
・石垣市立八島小学校の先生方
(模擬授業対策に教科書と指導書を一週間も貸してくれ、マット練習にも付き合ってくれた)
・かなめっち
(公園の芝生でロンダートを教えてくれた。おかげで当日バッチリできたよ!)
・音楽家の田本先生
(「春の小川」の歌唱とピアノ指導をしてくれた。先日のリサイタル素敵でした!)
・那覇市立若狭小学校と天妃小学校の先生方(音楽室のピアノをお借りした)
・小島よしおさん
(試験の前日に那覇のカフェでお会いし、「がんばってね」と応援してくれた)
・「これお守りになるよ」と、NO1の名刺をくれたタクシーの運転手さん
(約300人いる三和交通の運転手の中の、最優秀ドライバーさんらしい)
今年もたくさんのみなさんにお世話になりました。
どうもありがとうございます。
みなさんどうぞ、よいお年をお迎えください。